仕事選びの基礎知識
 転職を決断するポイント
   様変わりする転職事情
   よい転職、悪い転職 
   資格は転職に役に立つか 
   転職のマナーをチェックしよう

様変わりする転職事情

◎むかし「脱サラブーム」というものがあった
 若い人はご存知ないでしょうが、今から三十年ほど前、一九七〇年代の半ばごろに「脱サラブーム」というのがありました。石油ショックに端を発した不景気風を受けて、倒産する会社が増えていた時代のことです。高度経済成長も終わり、一種の虚脱感のようなものが社会に蔓延していました。
 そして「会社の歯車になってあくせく働くのはもういいや」という理由から会社勤めに見切りをつけて、焼き鳥屋さんになったりコーヒーショップを開いたり、はたまた農業をはじめたりする人が出てきました。

◎むかし「転職」は後ろ暗いものだった
 サラリーマンから異業種に転業するというのは、今も昔も難しいことだと思います。とりわけ当時は、一つの会社で定年まで働くのが当たり前という時代。サラリーマンをやめて転業するというのは「ドロップアウト」という感覚でしたから、相当の覚悟が必要だったのです。
 また、会社から会社へ移る転職も、まだ広く社会的な認知を受けていませんでした。転職先でも出世コースからはずされるのが当然でした。現在のような転職・起業支援システムなどはもちろん整備されていませんでした。
 当時転職や転業を志した人たちは、まさに背水の陣、夢とやる気だけで大海へと漕ぎ出す心境だったのではないかと思います。

◎いまや「転職」は普通のことになっている
 そういう時代に比べれば、昨今の転職観は大きく変わってきています。転職するのが当たり前とまではいいませんが、ごく普通のこととしてとらえられています。かつては昇給や昇進の面でさまざまなデメリットがあると言われた中途入社組が、今や会社の舵取りをし、高給を得ていると言われます。そんな話を耳にすると、まさに隔世の感があります。
 独立起業を目指す人たちを手助けするシステムも作られるようになりました。

◎とはいえ「転職」は安易にするべぎはない
 その意味では、ことさら転職を深刻なものと考える必要はもうないのかもしれません。かといって、気の向くままに転職をしていいものなのか、とも思うのです。転職するほどにキャリアアップしていけるのならいいのですが、だんだん先細りになる人もいます。
 一度築き上げたものを捨てて、また新たに何かを築き上げるのはパワーが必要です。そういうことを考えると、「何がなんでも転職」というのではなくて、じっくりと計画を練る必要があると思います。何事も注意するに越したことはありません。

 では、どういうときに転職を決断すればいいのか、その見極めはどこですればいいのか。転職のポイントをご紹介してみることにしましょう。
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